ジュべール症候群とは?
1.ジュベール症候群とは
ジュベール症候群は、1969年にMarie Joubert医師によって初めて報告されました。
小脳虫部の欠損あるいは低形成と、発達の遅れ、筋緊張低下、呼吸の異常(多呼吸、無呼吸など)、眼球運動の異常(眼振、斜視など)などの症状を示す症候群です。
MRI検査で Molar tooth sign(大臼歯徴候)と呼ばれる所見を示すことが特徴です。
最近では、肝臓の障害を伴うCOACH症候群やセニール・ローケン症候群、早くから腎障害をきたす有馬症候群などを含めてジュベール症候群関連疾患ということが多いです。
指定難病177
小児慢性特定疾患 番号20
2.受診・診断のきっかけ
• 体が柔らかく、抱きにくい(新生児期・乳幼児期の筋緊張低下)
• 首のすわりが遅い・座れない・歩けない・言葉が遅い(精神運動発達遅滞)などで乳幼児健診で心配
される
• 目線が頼りない・視線が合わない・斜視・眼振(眼球運動異常)
• 呼吸が荒くなる、ハッハッハッというような速い呼吸(中枢性呼吸異常)
• 睡眠中に無呼吸になることがある
• 首や手を細かく規則的に震わせる
• 周囲に、広汎性発達障がいとか言われる
• 水分を多く取る(多飲・多尿)
3.病院での検査
• MRI検査:診断に特徴的な、小脳虫部の欠損・低形成または、脳幹の形態異常(Molar tooth
sign)の有無をみていただきましょう。
• 血液検査:肝機能障害、腎機能障害の有無をみていただきましょう。
• 眼科検査:網膜などに異常をきたすことがあるので、眼底検査や網膜電位検査などを調べていた
だきましょう。
• 遺伝子検査:遺伝子異常がみつかることがあります。詳しくは、主治医にご相談してください。